◆地域
太平洋島嶼国、選挙めじろおし
ニウエ・トンガ・ツバルが3月、ヴァヌアツが5月、パプアニューギニアが6月、ニュージーランドは11月に選挙を予定している。
またフィジー、ナウル、ソロモン諸島も政局は安定していない。
トンガ王国の選挙が3月6日にあるが、貴族院議員9議席は33人の貴族により選出され、国民代表議員は10万の有権者により選出される。
過去4回の選挙では、前教師のアキリシ・ポヒバ (Akilisi Pohiva) に指揮された前民主主義的なものであった。
増大する王家一族のスキャンダルや最近発覚した歴史的財政不正事件がこの選挙に影響を与えると思われる。(財政不正事件は、国王が信頼していたアメリカ人銀行かが2000万円の政府資金をネバダの投機で失ったというもので、之により閣僚2人が首になっている)
(PIR, 2002. 1.16)
◆パプアニューギニア
パプアニューギニアの鉱物産業
パプアニューギニアは、オーストラリア株式取引所の鉱物産業企業域外投資先のトップ15内(NZと並んで11位)を維持している。
この統計では、南アフリカ共和国がトップで、次いでインドネシア、米国、チリ、フィリピンとなっている。
しかし、PNGのプロジェクトの数は1999年の27個から、ここ2年間は16個と減少している。
(PIR, 2002.1.15)
トンガ国民代表議員選挙
3月7日に国民代表議員選挙が行われ、計52名の候補者が9議席を争った。
結果は以下の通り。
■トンガタプー
1.サミュエラ・アキリシ・ポヒヴァ (Samiuela ‘Akilisi
Pohiva) (9,437)
2.フェレティ・ヴァカウタ・セヴェレ (Feleti Vaka‘uta
Sevele) (8,498)
3.イシレレイ・プル (‘Isilelei Pulu) (5,550)
■ババウ
1.トレヴァー・グッテンベイル (Trevor H. Guttenbeil) (2,998)
2.エツアテ・スンガル・ラヴラヴ ‘Etuate Sungalu
Lavulavu) (2,359)
■ハアパイ
1.フィネアシ・フナキ (Fineasi Funaki) (1,792)
2.ウリティ・ウアタ (‘Uliti Uata) (1,776)
■ニウア
1.シオネ・ペアウアフィ・ハウキニマ (Sione Peauafi
Haukinima)(649)
■エウア
1.スニア・フィリ (Sunia Fili)
(948)
選出された9名の任期は、2002年3月から2004年10月まで。タウファファウ・ツポウ4世による議会の開会は5月になる。
また貴族の中から、貴族により選出される貴族院議員選挙(6日)の結果は以下の通り。
■トンガタプ
1.ツィヴァカノ (Noble Tu‘ivakano)
2.ヴァハイ (Noble Vaha‘i)
3.フォヘ (Noble Fohe)
■ババウ
1.ツイアフィツ (Noble Tu’i’afitu)
2.ファカツロロ (Noble Fakatulolo)
■ハアパイ
1.ツイペレハケ (HRH Prince Tu’ipelehaka)
2.ツイハ・アンガナ (Noble Tu’iha’angana)
■ニウアス
1.マアツ (Noble Ma’atu)
■エウア
1.ヌク (Noble Nuku)
(PIR, 2002.3.8)
◆タヒチ
エア・タヒチ、3月に新サービス開始
エア・タヒチによると、新エアバス (A340-300) が、運航を開始する。この新しい航空機は、1996年の核実験後にフランスから支払われた経済復興資金の40%にあたる3800万ドルで購入された。
エア・タヒチはヨーロッパ行きに関しては、パリの航空の着陸権を得るために1月からフランス市民局と話し合いに入る。
新エアバスの運航は、ロサンジェルス行きが3月13日から、東京(成田)行きが4月20日からスタートの予定である。
(PIR, 2002.1.14)
◆北マリアナ
北マリアナ、韓国市場をターゲットに
議会観光委員会のフランシスコ・デロン・グエレロ議長は、日本の不況、失業率増加の影響による北マリアナ観光産業の不振は韓国市場で埋め合わせるため、韓国へのプロモーションを強化すると述べた。
しかし、不振とはいえ日本は依然として重要な市場であるため、今年後半の経済回復を期待して、一層の宣伝に努めるとも述べている。
現在、韓国人旅行者は北マリアナ観光よりも費用が安いフィリピン、インドネシア、タイなどに流れており、北マリアナはコストダウンのための方策を検討中である。
(PIR, 2002.2.1)
◆
ミクロネシア連邦
ファルカム大統領、小泉首相と会談
1月22日から29日まで、政府代表団を伴い、レオ・ファルカム首相が来日し、日本・ミクロネシア間の友好を深めた。
この訪日は小泉政権になって初めてであり、両首脳の初顔合わせとなった。訪日中、ファルカム首相は小泉首相をはじめ、森前首相、日本・ミクロネシア議員友好連盟、沖縄の在日米軍司令部等と会談した。
首相公邸での会談で、小泉首相と森前首相は両国のパートナーシップの重要性を強調し、経済、地球環境問題における両国の相互協力の必要性に言及した。特に2年前のPALM2000で採択された宮崎宣言の目標の実行についての確認がなされた。
また議員連盟の会談において、森前首相は日本政府によって「ミクロネシアの文化的遺産の保存」についてのシンポジウムが2002年3月24日〜28日に開催されること、また夏には両国で青少年交換プログラムが実施される予定であることを述べた。
(PIR, 2002.2.4)
ヤップ環状道路プロジェクト開始
2月21日、リドレー・キリオン副大統領主催で、セプン・ロード・プロジェクトの一環である環状道路建築工事着手セレモニーが行われた。
日本政府はこのプロジェクトに、約700万ドルの供与を行っている。キリオン副大統領は、プロジェクトの完成は島の遠隔地へのアクセスを可能にし、観光と商業の両面においてヤップの人々に利益をもたらすと述べ、日本政府に感謝の意を表明した。
2003年に完成の予定である。
(PIR, 2002.3.4)
8月に憲法修正国民投票
レオ・ファルカム大統領は15日、ミクロネシア連邦第3回憲法会議により提出された2つの修正案についての特別国民投票(レファレンダム)を8月27日に行うと宣言した。
(PIR, 2002.3.19)
◆マーシャル諸島
マーシャル諸島、海底光ファイバーケーブル研究前進
米国内務省は、マーシャル諸島政府からの要望で、海底の光ファイバー通信ケーブル敷設可能性に関する研究のため、3万6千ドルの供与を承認した。
この通信ケーブルは、グアムやシドニーとつながるものである。
マーシャル諸島大蔵省のカール・ハッカー広報官は、「この要望は、交渉中のコンパクトの経済インフラ条項の一つに含まれることになる」と述べている。
(PIR, 2002. 1.11)
マーシャル諸島政府、OECDを批判
マーシャル諸島は他の太平洋島嶼国と共に、OECDのタックス・ヘブンに関する要求には従えないと述べている。
マーシャル銀行連盟のアルフレッド委員は、OECDのメンバー国には太平洋の発展途上国のような厳格な基準を要求していないとして、OECDの要求基準はダブル・スタンダードであると非難している。
これに対してOECDは、要求に従わない場合はマーシャル、ニウエ、ナウル、クック、ヴァヌアツ、サモアに国際的制裁を行うと警告している。
(PIR, 2002.3.15)